2018年1月30日火曜日

恥ずかしがらないで

今回はもういっちょ別件のRT2


エグゾーストフランジの固定ボルトが中折れしてかくれんぼ。
恥ずかしがり屋さんですね。


ボルトの上に溶接でちょい足しして


はい、こんにちは~


変わりまして、こちらはヘッド内側(燃焼室側)


ここにも恥ずかしがり屋さんがいますね。
プラグの先端が引っ込んでます。


左が入っていたプラグBPR6HS
正しくは右のプラグB8ES(写真では熱価6番ですが8番が標準)
ネジ径は同じですが、ネジ長さ(リーチ)が違います。


燃焼室にカーボン過多と焼け型のプラグ。

これは例の吸えないエアフィルターから

空気吸えない→燃調リッチ→プラグかぶる(燃焼室にカーボン溜まる)→プラグを焼け型にした

っていうところかと。


これが正しい姿。

今回のようにネジ径が同じだからと、リーチ違いのプラグが入ってることが稀にあります。

しかし、標準よりもリーチが長ければプラグ先端がピストンに衝突してしまうこともありますし、
短ければ電極が奥まったところにはいってしまい、正しい火炎伝播は出来なくなり、異常燃焼の原因となることがあります。


ホームセンターでも買えるプラグ。
1本400円前後。

バイクの消耗品のなかでも最も安価な部品ですが、それはそれは大切な部品なのです。

品番など分らないことがあれば恥ずかしがらないで、お問合せフォームから遠慮なくどうぞ。

今日の運勢から今履いているパンツの色までお答えしま・・・





2018年1月21日日曜日

べちょべちょマスクにおちょぼ口 



ケッチン大魔王RT1のキャブ
再始動前の分解点検で気付いたのです。


メインジェットが160番
標準は220番

明らかにこれでは空燃比が薄すぎ!おちょぼ口過ぎる!!
しかし、なぜこんなに小さな番手のメインジェットを入れていたのか。

後の試乗でわかりました。

220番では全く上が吹けません。
ガボガボとなり失火寸前。
空燃比が濃い症状が出ました。

原因を探っていると


このエアクリーナーエレメント

これを外して直キャブにすると、今までがウソのように吹ける吹ける!
そう、空気が吸えていなかったんです。


吸えない理由は、フィルターオイルの塗り過ぎ。
軽く摘まんで滴るようではダメ。

塗布後にウエスで包み、しっかり絞る。
絞っても出ないくらいの塗布量が適量です。

2ストは吸気負圧が大きくないので、特に吸気抵抗には敏感になります。
小排気量ではなおさらで、ほんのちょっとの塗り過ぎでエンジンがかからなくなってしまうこともあります。


どうやらフィルターも社外か自作のようでした。

汎用フィルターの中には2ストには不向きなものがありますので注意が必要です。
ちなみに、45年以上昔の車両ですが、ヤマハ純正のフィルターが手に入ります。

※エアクリーナーBOXがDT2、RT2系(吸気がリードバルブ式)のものに限ります。それ以前のDT1、RT1(ピストンバルブ式)は社外品のみ。


これは別件のRT2。
これも3000rpm以上が吹けないとのこと。
これも汎用フィルターが入っていました。


オイルが滴るほどではないのですが、やっぱり吸えないのです。


こちらも純正フィルターに交換するだけで気持ちよく吹けるようになりました。

貴方の車両、べちょべちょマスクで息苦しくなっていませか?



2018年1月19日金曜日

助兵衛 ~BSA ユニットシングル~


BSA UNIT SINGLE のヘッドとシリンダー


ヘッドはNOS(New Old Stock)だって。
1960年代の部品なのに新品だって。
エロいね。


そんなヘッドとシリンダーのフィンの割れ目をくっ付けてだって。




組んだら見えないのに鋳肌も再現しておいたよ。
エロいね。


エロいね。

2018年1月17日水曜日

けっちんこわい  ~キックが戻らないRT1~


組み上がったエンジンを車体に載せ、早速テスト走行へ。
2スト360ccの力強いトルク感を楽しみながら小一時間ほど走った後、休憩のために行きつけの珈琲屋さんで一服。
さぁ、再出発しようとキックアームを踏み込んだ時にヤツはやってきたのです。


強烈なケッチンをくらってしまいました。。


ケッチンとは・・
キックスタータを備えたバイクのキックレバーを踏み込んだ時、圧縮工程のシリンダーのピストンが反発することにより一時的にエンジンが逆回転することがあり、キックレバーが弾き返されて足が弾き返されたりふくらはぎを強打することを指す俗語。単気筒エンジンで起きやすく、・・・排気量の大きい単気筒エンジンなどでは反発力が強く、骨折する場合もある。(Wikipediaより抜粋)

あまりの足首の痛さにその場で立っていられず、うずくまってたら珈琲屋さんだけでなくお客さんまで大丈夫ですか!?と心配されてしまい、、
これはカッコ悪いゾ!と思い、アブラ汗流しながら足を引きずりRT1を押して逃げるように退散。


見事に腫れました。
折れてなくてよかった。。。


点火時期が早すぎたか?と確認するもピッタリあってるし。
色々と調査するも、特に問題もなく、、

単純に自分のキック力が無さすぎなだけかと思いながら、色々調べてると、RT1が発売された当時、この強烈なケッチンのために降りる人が多かったそう。
そこでヤマハは、ケッチン対策にデコンプを追加することに。


そう、このRTにも付いてました付いてました。


SRのような4ストはロッカーアームを押して排気バルブを開き、圧縮を抜きますが、吸排気バルブのない2ストは、デコンプ用バルブを直接シリンダーに設置し


このようにバルブを開けることで


シリンダーの小さな穴から排気ポートへ圧縮を抜いています。

デコンプってSR乗りには馴染みのある機構ですね。
キックする際に、レバーを引き、圧縮を抜いて上死点(キック蹴り始め位置)を探り易くするアレです。

と、いう風に使うものだと頭にあったので、デコンプは使わずにキックしていました。
上死点越えはデコンプ使わなくても2ストだと楽に出来ちゃうので。

しかし、そこが大きな間違い!

2ストのデコンプは蹴り始め位置出し用ではなく、デコンプを効かせたまま、圧縮を抜いたままキックし、キックアームを勢いよく踏み切るためにあるんです!!

最後まで踏み切ればラチェットが外れてギヤは空転し、ケッチンから逃れられるようになっています。
踏み切らずに途中で止めてしまうと、、ギヤが外れずにパチーーーンッ!!※1と激しいケッチンが。

※1 4ストのケッチンは重いハンマーで足の裏をドンっ!と突かれる感じですが、2ストは金属バットでフルスイングされるイメージ

ちゃんとしたデコンプの使い方をすると、かなりの確率でケッチンを回避することが出来るようになりました。
(でも、たまにあの恐怖からビビッてしまってまたケッチンを。。)

ケッチンこわいですねぇ。

そして今はケッチンを心配してくれる心優しい美女がこわいこわい※2
※2 落語『まんじゅうこわい』参照のこと




2018年1月14日日曜日

ヨシムラさんとチラリズム ~AKO-SR~




ヨシムラ ステージ1


エンジンを開けたついでに燃焼室のお掃除と
フィンにドリルド加工



下からのぞき込む助兵衛さんには見えるチラリズム



2018年1月11日木曜日

変わりました。変わり者が変えました。 ~SRにインナーローター導入~

 2017年から2018年に変わりました。


こちらも変わりました


さて、何が変わった


あ、こっち側でした。


インナーローターに変えました。
充電なしの点火オンリー


純正の電装はポイ


純正の電装品重量:4287グラム

インナーローターsetが1000グラムちょいだったので約3000グラムの軽量化

フラマグだけの比較だと、

ノーマル加工フラマグ:1956グラム
インナーローター:450グラム

マイナス1506グラム

この差はエンジンレスポンスに大きく影響し、ノーマルのダッ!ダッ!ダッ!というビッグシングルらしい鼓動感から、モトクロッサーのようなバァーッ!バァーッ!という回転上昇に。

コーナー立ち上がりで早くパワーバンドまで持っていける点でとても有効。

ただ、はずみ車であるフラマグがここまで軽くなると、コーナー直後のヒルクライムといった極低速でのトルク感が薄くなるのは致し方ないところ。

実走した感触では、もう少しウェイトを載せてあげた方が良い感じかなと。

といった具合に2018年もAKO-SRの改良を続けてみようと思います。


ま、ライダーアコモは全然成長しないんですけどね。
こちらも併せて頑張ろうと思います。。