2016年4月27日水曜日

吸いとーよ ~SR500エンジン修理~

好いとーよ♪

博多弁たまりませんね、アコモです。


さてさて、恋煩いの原因が加速ポンプ経路だったことが判り、これで無事に納車できると一安心。

ガソリンタンクと外装を取り付け、最終確認でエンジン始動したら、

あらあら、またアイドリングがグズグズに。。。

これまでの試運転では点滴ビンを使っていたので、不調の原因は車載タンクというのは明らか。


そんな車載タンクのフューエルコック

キャブの負圧取り出し口とつながるホースの内壁をジワーっと流れるガソリン発見!


結局、この負圧経路で、1つは加速ポンプから、もう一つはフューエルコックから無駄にガソリンを吸っていたんですね。


フューエルコックのダイヤフラムを交換。

ちなみにYAMAHA純正でこのダイヤフラムは出てきませんので、他車のをちょい加工流用して完了!


これにてSR500純正キャブの濃い煩いは、おしまい!

総員、解散!!





2016年4月26日火曜日

まだつづく濃い煩い ~SR500エンジン修理~

なぜかアコモに懐いてくれる近所の女の子(園児)が、

『アコモさーん♪ こんにちはー♪』 

と手を振ってくれるので、

『はいはーい♪ こんにちはー♪』

と手を振り返すと

『アハハハハハ ウケるぅ~』

と返されました。

複雑な気持ちになったとです。

アコモです。


気を取り直して、濃い濃い問題の続きです。

この通路を塞げば、調子が良くなるのはわかりました。

で、この通路の先はというと、こう。


矢印は負圧経路

途中で分岐されて、一方はフューエルコックへ。

もう一方は、加速ポンプのセイフティバルブへ。

このセイフティバルブは、エンジンが始動していないとき(負圧がかかっていないとき)は加速ポンプが働かないようにする役割です。


これがセイフティバルブのダイヤフラム。

負圧がかかると、スプリングの反力に打ち勝って手前に引かれ、ダイヤフラムの奥にある加速ポンプへ続く燃料通路が開くようになってます。

さて、このダイヤフラム、一見、健全そうですが、


外すと裏側はカピカピで


透かすと、ちーーーさな孔が2つありました。

ということは・・・


ガソリンがこの様に吸われてたことになります。


純正新品はYAMAHAから出ますが、高ぁぁぁぁぁいっ!です。


ちなみに加速ポンプのダイヤフラムはキレイでした。


ダイヤフラムを組み直して、エンジンを始動させると・・・


ストトトト と何事もなかったようにアイドリングしました。

ふぅ。。 よしよし。

よしよ。。。


アレ???


まだつづく・・・





2016年4月25日月曜日

濃い煩いで髪の毛薄くなりそう ~SR500エンジン修理~

さてさて、エンジン本体の修理が終わりましたので、始動して慣らしを進めていきたいところですが、バラしたエンジンから察すると、相当、燃料が濃い状態で回っていた様子。

オーナー様からのヒアリングでも薄くセッティングしても濃い状態が治らないとのこと。


まずはジェット類の番手と状態をみるためにキャブを分解。

仰る通り、標準よりも薄い側にセットされてました。

まずは症状が再現できるか、このまま洗浄だけして組み直してみます。


エンジンはかかるのですが、アイドリングが落ち着かない。

プラグを外すと真っ黒。

A/Fがかなり濃い状態であることが再現されました。

こういった古いキャブレターは、ジェットや通路の摩耗によって濃くなることが多いです。

しかし、このキャブに関しては、ジェット類も新しいのに変わっているうえに、薄い側にリセットされている。

うーん。。

と不安定に回るエンジンを眺めていたら


キャブの負圧取り出し口につけてたホースの中が、ガソリンでチャプチャプになってる!

どうやら、この相当な量のガソリンが流れ込んで、不調になっている模様。

では、このチャプチャプガソリンはどこから来てるのか。


キャブを外してみると、負圧は矢印から取り出してますが、


このキャブは、加速ポンプ付きで、その制御も負圧を利用しており、負圧通路は分岐されて〇から


キャブ本体からフロートボールの方へと繋がっている。


その間に、ガスケットが入っていて、これが劣化してフロート室のガソリンが負圧通路に流れ込んでいるのではないかと推測。


キャブ本体とフロートボールの孔にテープを張り、穴をシールしてエンジンをかけてみると、


今までがウソのように、キレイにアイドリングして、プラグもちゃんと焼けてる!


よしよし♪ ささっとガスケットを新しくして終了!


と思ったら、まだ真っ黒。。。

※写真を撮ってなかったので使いまわしました

ただ、多少の改善はあったので、ガスケットも原因の1つでしたが、その他の原因がまだ潜伏しているようです。


悩み過ぎて禿そうです。。







2016年4月23日土曜日

いや、ちょっと気になったのでね


これは楽器


これが発動機



タンクにペイントするときは間違えないようにね~

2016年4月22日金曜日

2016年4月20日水曜日

とま  る?


とまる

いや

とまらん!!

咳がとまらん!!!!



只今 家庭内パンデミックにつき、作業に遅れが出ています。

お待たせしているお客様、申し訳ございません。

2016年4月16日土曜日

交換パーティー ~SR500エンジン修理~



クラッチ


フリクションプレートは、摩耗と硬化が進んでいましたので、中古良品と交換


併せてクラッチプレートも。 中古良品というよりもほとんど新古品。

高年式でほとんど走行していない部品取りエンジンからご提供していただきました。



クラッチスプリングは、大人気の青スプリング!

本来400cc用ですが、XT500で林道走行も滑らずに走れているので大丈夫でしょう。



プッシュレバーは新品交換。

全く使えないレベルではありませんが、クラッチをばらすタイミングで入れ替えておきましょう。

青スプリングと相まってシルキーなクラッチへと生まれ変わります。


スクリューアジャスティングも摩耗が進んでいますね。

ちょっとだけまともな中古品を修正して交換です。



カムチェーンのロックでキーが変形するほどの負荷がかかったカムチェーン周りはごっそり交換。

そしてそして


今回の主役? コニカルワッシャー


こういう向きで入れるんですよ。 覚えておきましょう。


ガイドストッパ2


摺動部分の摩耗は、仕方ないとして


テンショナーとの接触面は、どの車両みても大きく変形している。

ここ、なんとかならないですかね、ヤマハさん。



お次はピストン。

1stオーバーサイズに入れ替えますが、


SR500(左)のではなく、TT500(右)のピストンで。

ピストン頂部の形状がSR500はフラットに対して、TT500は少しドーム型

これで、圧縮比が

SR500 8.3:1

TT500 9.0:1

と少しハイコンプになります。



ピストンクリアランス 53μm



カムも硬化層の剥離と摩耗がみられるので交換。


初期のロッカーにはスリッパ面にオイル孔があり、潤滑させるためのこの孔が、逆にカムを攻撃しているようです。


オイル孔がロッカーシャフト部に変更されている高年式のチップタイプへ交換。


もちろん、スクリュ バルブアジャスティングは、FI-SRのものに交換。


組んで



シートカットしてもらったバルブの当りも確認して


組んで組んで


カバーもキレイに洗って


オイル通路のシールも新品に。


ストレーナも洗ってキレイにして







これにてエンジン本体は組み終わり。



交換パーティー

チャージ料金は、たったのコニカルワッシャー1枚。

安い安い!!!

でも、お会計は・・・